あとがき 〜
「みなみさんのあやまち」


あとがき

 由宇と出会ったのが詠美チャンではなく彩ちゃんだったなら……というIFな設定のSSです。
 いや、なんでまた、そんなワケわかんないコトしようと思ったかと言えば。
 壁サークルとなった主人公についていきたいという危機感の元、売れっ子サークルにこっそり弟子入り、けれど
見つかって、非難されて、雨に打たれながら電柱の下でシクシク……という彩ちゃんイベントの、詠美チャン
パロディを最初に思いついたからなのでした。

「詠美! いなくなったと思ったら、こんなトコで……。おい、これ、今までのお前の作品とはぜんぜん違うじゃないか」
「そ、それは、だってあたし……」
「良いよ、ぜんっぜん、良い! 深いよ! しっかり描けてるぜ!」
「へっ……」
「そっかー。いや、あの長谷部彩に弟子入りとは、やるじゃないか。お前なりに考えたワケだな。うん、その選択は
正しい!」
「そんなぁ……」
「よし、このまま頑張れっ! にーちゃんは影ながらお前のことを応援しているぞ!」
「戻ってこいって、言ってくれないのーっ!?」
「いやいや、そんなコト言うものか。お前に欠けてるトコをしっかり学んでくるんだぞ」
 ……で。
「うわーん! わんわんわーん!」
「こらーっ! ドアの前で騒々しく泣くんじゃない! 電柱の下でさめざめと泣く淑やかさはないのか! ほら、
風邪引くぞ、早く入れ!」
「ううっ、ぐずっ、だ、だって……」
「おいおい、ずぶぬれのびちょびちょじゃねーか」
「うっ、うっ、……ずびびっ」
「ほらっ、バスタオルだ。……おいこら、ハナかむんじゃない!」

 ……みたいなの。(^^;;
 一方で。
 詠美チャンの対決イベントの彩ちゃんバージョン「真摯で生真面目な彩ちゃんが寝食削って描いた中身を伴う同人誌
複数冊攻撃に主人公名実共に撃破されるの巻」とかを全体のオチに持ってこようと企んでおりましたが……はっ、
それぢゃまるきり彩ちゃんSSやんか。
 というわけで。書きながら計画変更、軌道修正(いつものこと)。最初の思いつきシーンはどっかに蹴っ飛ばして
ブナンにまとめて、誰がなんと言おうと詠美ちゃんさまSSです、ハイ。……だめ?
 ……ええ、そんなわけで、折角の彩ちゃんが全然書けんかったっす。詠美チャンな立場の彩ちゃんの、由宇との
過去の顛末も省略(っつーか考えてもいない)。
 自分が売れちゃってることに内心戸惑ってる彩ちゃん、無口なんで周囲に誤解されて名前ばかりが一人歩きで、
ホントの彼女はやっぱり、主人公に机を並べてサークルしましょって言いたいんだけど言えなくて、うろうろもじもじ、
当の主人公にはソンケーされちゃって丁重に扱われて悩みまくり……なんてのをやりたかったけど……んだから
それは彩ちゃんSSだってば。

 ……はぁ。
 こんなしょーもないあとがきまで読んで下さった皆さん、どうも有り難うございました。少しでも楽しめていただけ
ましたなら(……って、もちろんSSの方ですよ)幸いです。
 ではでは、それでは、失礼しましたー!

 ……あ。
 意味不明な題名なんですが。なんにも決めずに書いてたので、終わってから悩みました。
 で、まぁ、二人の初心者の場所が取り違えられた?のは、申込用紙処理時にうっかりミナ兵衛がその特殊能力を
発揮したせいでしょうってコトで……。
 南さん、ごめんなさい。

1999/07/27 ふうら



二次創作おきばへ戻る   感想送信フォームへ