お題 “志保 (PS版推奨)”
Sidestory of "To Heart"
 

変わらない予感


Written by マルコ









はーい、歌えるジャーナリストパーソナリティー、シホちゃんこと、長岡志保がお送りする、「志保ちゃんトーク」のコーナーよん!

さて、今日のお便りは・・・・・・東京都の匿名希望さんからです!

「志保さん、今晩は」

はい、今晩は。

「実は、私は今、イケナイ恋をしています」

なに?女の子を好きになったとか?あ、この子、女の子よ。

「と言うのも、わたしが好きな人にはもう彼女がいるのです」

あらら・・・

「しかも、その彼女もわたしの友人なのです」

つらいわねー

「彼と友人のことを話すうちに、だんだんと好きになっていったのです」

ふむふむ・・・

「私は、彼女のことも好きなので、彼のことは、このままあきらめようかと思っています」

ええっ?!

「でも、彼のことが忘れられそうにありません。私はどうしたらいいのでしょうか」

あのねぇ、親友のために身を引くなんて、ガキよ。彼のことが忘れられそうにないんだったら、
それはあなたが彼のことが、もうどうしようもないくらい、スキってことなのよ。
だったら、もう、彼女と正々堂々勝負するしかないわね!
具体的には、その彼にどっちをとるか、選んでもらうの。
結局は、お互いの気持ちが、一番大事なんだから。
ちょっとでも、弱気になった方が負けよ!
あと当たり前だけど、自分も彼のことが好きだ、ってことをちゃんと伝えないとだめ。
三人の関係は壊れるかもしれないけど、それを怖がっていたら、一生恋愛なんてできないわよ。

まあ、あたしもヒトのこと言えるほど経験あるワケじゃないけどね。

でも、「あなたから離れない」ってくらいの気持ちで付き合ったら、うまくいくかも・・・ってストーカーかも(笑)

・・・と、ゆーわけで、今日の曲は、
緒方理奈ちゃんの新曲、「SOUND OF DESTINY」

これ聞いて、がんばってね。















「あ、志保。収録終ったの?」
「うん」
「……ったく、呼んどいて待たせるなよな!」
「なによー、ちょっとくらい、いいじゃない!」
「まあまあ、ふたりとも……」
「そうよね、さっさとデートに行きましょ」
「……ったく、しょうがねーなー」
「ふふふ……」


 あかりとの決着は…………まだついていない。
 だからこうして、三人でデートしている。


「こんど、雅史ちゃんも誘おうか?」
「やめとけ、アイツ今、ラブラブなんだし」
「そうそう、ヒロと違って一途なんだから」
「わるかったな、どーせオレは二股かけてますよ!」
「これも浮気って言うのかな?」
「さあ?」



 たぶん、しばらくは決着はつかない。でも、それでもいいと思う。
「……ホント、ヒトのこと言えないかもね」
 あたしは何も映っていないTVを見て呟いた。
「……え?なに?」
 ヒロの向こうで寝ていたはずのあかりが聞いてきた。
「なんでもない。……それより、ヒロ起こして、もう一回……」
「もう……」
 でも、そう言いつつ起こしている。

 5年後、3人はどうしているだろう?
 10年後は?
 答えは出ない。

 でも、いつかは終る。
 こんどは、絶対引かない。
 あかりにも、引かせない。
 最後まで……


 パーソナリティーの志保。
 ラジオは聞かない人なので、バリバリのリスナーに怒られるかも(^^;
 PSではエピローグが異様に長い志保ですが、その後の3人の一幕です。


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